注文住宅を建てるにはどこに頼むのがベストなのか?

注文住宅を建てる上で、どの業者に頼むのかは非常に重要な問題です。

しかし、ハウスメーカーや工務店、設計事務所など、会社の種類も多く、どこに依頼すれば良いのか迷ってしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、本記事では「注文住宅を建てる際にどの業者に依頼するのがベストなのか?」について解説します。

注文住宅を依頼できる会社の種類とは?

注文住宅を業者に依頼する前に、まずはそれぞれの会社の特徴について把握しましょう。一般的に、注文住宅を手がけている会社として以下の3種類が挙げられます。

1. ハウスメーカー
2. 工務店
3. 設計事務所

ハウスメーカーは、注文住宅を依頼する際に真っ先にイメージする会社ではないでしょうか。

近所で住宅の展示会が行われていたり、テレビCMでハウスメーカーの宣伝を見たことが誰しも一度はあると思います。会社により規模も異なりますが、大きな会社では年間の施工棟数が2万棟を超えるケースもあります。

それに対し、工務店では少人数の家族経営ということも多いです。

会社によって規模が異なり、年間で数十〜数百棟と、請け負う注文住宅の数にも幅があります。ハウスメーカーよりも特定のエリアを対象としており、地域に密着した運営を行なっているのが工務店の特徴と言えるでしょう。

これら以外に、注文住宅は設計事務所にも依頼することができます設計事務所は建築士等が所属しており、設計だけを専門に行い、施工は工務店に依頼するのが特徴です。

注文住宅を建てる場合にはこれらの違いを把握した上で、用途に応じて依頼するのが良いでしょう。以下では、それぞれのメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。

ハウスメーカーのメリット・デメリットとは?


ハウスメーカーのメリットとしては、やはりその規模の大きさが挙げられるでしょう。自社工場を保有しており、設計〜施工まで全てを任せることができます。

住設機器も大量に仕入れることができ、その分原価のコストを抑えることが可能です。

また、自社工場で建材や製品を扱うことができるため、工期を短縮することに加えて品質が安定しているのも魅力でしょう。

この他に、会社規模が大きいためアフターサービスが充実していることや、設計から施工までの流れがシステム化され、対応がスムーズであるのも利点です。スピーディな対応を行なってもらいたい方やアフターサービスを重視したい場合にはおすすめの会社と言えるでしょう。

このようなメリットのあるハウスメーカーですが、その反面で設計自由度が制限されたり、仕様が規格化されてしまうというデメリットもあります。

規格内で設計が行えればコスト的にも抑えることができますが、もし規格を外れてしまった場合には別途料金が発生してしまうケースも。中には規格外の設計に対応していない会社もあるので注意が必要です。

工務店のメリット・デメリットとは?


工務店のメリットには、自由度の高い設計が行えることが挙げられるでしょう。

会社によって規模も異なりますが、どのような工務店でもハウスメーカーと異なり、仕様やプランに制限がないことが多いです。そのため、依頼者のこだわりや要望に合わせて対応してもらえるのが最大の魅力と言えます。

また、工務店は地域密着型の会社も多く、その土地の慣習や交通状況を理解した上で繊細な対応を行なってもらえるのも利点です。地元の風土を理解している担当者と相談しながら家づくりを進めたい方にはおすすめと言えるでしょう。

その一方で、ハウスメーカーと比べると会社の規模が小さく、経営状態に不安があったり、提案力不足などの心配もあります。

そのため、依頼先の工務店の情報をよく収集してから依頼しなければならない点はデメリットとなるでしょう。

これまでの実績が不十分であれば、対応に満足できない可能性もあります。そうした事態にならないためには、あらかじめ近所の評判をチェックしたり、見学会などに参加したりして情報を集めておくことが大切です。

設計事務所のメリット・デメリットとは?


設計事務所に依頼するメリットには、提案力が優れていることが挙げられるでしょう。

こだわりたいデザインや具体的な要望がある場合、それを建築士に細かく話しておけば様々なプランを提案してもらえます。

ハウスメーカーなどに依頼する場合は定められた規格内で設計を決めていく必要がありますが、設計事務所ではそうした制限がありません。

施工も建築士が考えた設計を実現してもらえる工務店に依頼するため、自由度の高い住宅を建てることができます。施工の管理も現場で確認してもらえるので、安心して依頼できるのも魅力です。

その反面で、コストの点ではデメリットとなります。

工務店には施工費用を支払う必要がありますが、それとは別で設計事務所にも設計料や監理料を支払わなければなりません。

また、個人のこだわりに合わせてデザインしていく場合には特注品を注文したり、手間の掛かる仕上げを行ったりすることもあります。そうしたケースでは別途料金が掛かり、コストが高くなってしまうことも多いです。そのため、費用面においてはデメリットが存在しています。

しかし、そうした経済的な負担があるとしても自由度が高い設計を行えるため、こだわりのある設計を行いたい方にはおすすめの会社と言えるでしょう。

まとめ

今回の記事では注文住宅を建てる際の依頼先として、ハウスメーカー、工務店、設計事務所の3種類をご紹介しました。これらは代表的な事例ですが、この他にもフランチャイズ形式で依頼を受けている会社などがあります。

注文住宅を建てる際にはそれぞれの会社のメリット・デメリットをよく把握した上で依頼先を決めることが大切です。これから会社を選ぶ場合、まずは作りたい家についてしっかりと考え、何を優先すべきか明確にした上で依頼先を検討しましょう。

例えば予算や期日を優先するならハウスメーカー、細部までデザインをこだわるなら設計事務所というふうに、目的に合わせて選ぶことが良いです。それぞれの強みを理解した上で依頼すれば、より満足できる家づくりが行えるでしょう。